タクシードライバーのアフターファイブ

「アフターファイブ」という言葉は死語になってしまいました。

アフターファイブとは、一般のサラリーマンンやOLの方の仕事が終わる時間が午後5時なので、「仕事を終えた後のプライベートな時間」という意味で使われていました。

そのアフターファイブがタクシードライバーにもあると言ったら皆さんは驚かれるでしょうか?

タクシードライバーの「アフターファイブ」も同じ意味なのですが、プライベートな時間が始まるのは午後5時ではなくて午前5時。

つまり、朝の5時から「アフターファイブ」がスタートするのです。

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なぜ午前5時からアフターファイブがスタートするのか?

タクシードライバーの勤務時間は、所属する会社や営業所によって変わってきます。

しかし、B勤務と言われている「午前7時から翌日の午前3時まで」の時間帯で仕事をしている人がいちばん多いようです。

タクシードライバーの乗務時間は、1回の出番で21時間まで(3時間の休憩を含む)と定められています。

朝の7時に会社や営業所を出発したタクシードライバーは、翌朝3時までには会社や営業所に戻り、事務処理・売上金の納金・洗車を午前4時までに終わらせないといけません。

洗車が終わると、タクシードライバーの仕事はやっと終了です。

その後、会社にある風呂に入ったりシャワーを浴びたり、または仮眠室で休んだりして時間を潰し、アフターファイブに備えるのです。

アフターファイブの過ごし方

21時間も続いた乗務の後ですから、多くのタクシードライバーは、徒歩、自転車やバイク、電車通勤の人は5時前後の始発電車に乗って家路に着きます。

そこで、しっかりと朝食を食べて、お風呂に入り、お昼過ぎまでぐっすり寝て、起きてから夜までは自由な時間になります。

しかし「家に帰っても何もすることが無いよォ~」という人は、このアフターファイブにいろいろな事をやって楽しんでいます。

お酒を楽しむ

タクシードライバーにもお酒が好きな人が多いようで、朝の5時過ぎから「ちょっと一杯行くか!」と、何人かで連れ立って飲みに行く人もいるようです。

朝からお酒を飲むというのは、一般の方には「よほどの酒飲み」に思えるかもしれませんが、タクシードライバーをはじめ、多くの方が寝ている時間に仕事をする人にとっては当たり前の事です。

さらに、タクシー会社では「アルコールチェック」といって、タクシードライバーの乗務前と乗務後に、酒気帯びの状況で無いかどうかの測定が行われることも、朝からお酒を飲むことの一因になっているようです。

というのも、この「アルコールチェック」を行う機械は精度がとても高いので、乗務前の夜にお酒を飲みすぎるとこの「アルコールチェック」に引っかかり、事務所の中にアラーム音が鳴り響くのです。

もちろんアラームを鳴らすとその日は乗務できなくなり、引っかかるのが何度目かの人は「もう会社に来なくていいよ」と言われてしまいます。

そのため、タクシー会社で行う「忘年会」「新年会」「懇親会」などのイベントも、だいたい早朝か午前中に行われます。

私もこの仕事を始めてから知ったのですが、タクシー会社の周りには、タクシードライバーのために早朝から(お店によっては早朝まで)営業している居酒屋が何軒かあります。

また仕事帰りによく飲みに行く人に聞いてみると、繁華街まで行けば飲む場所には困らないようで、カラオケでもキャバクラでも何でも営業しているそうです。

繁華街で時々「日の出より営業」という看板を見かけて不思議に思っていたのですが、最近になってやっと納得することができました。

同好会や愛好会の活動に励む

タクシー会社のホームページを見ると、同好会や愛好会の活動が盛んに行われているとの紹介があります。

私の会社でも、この同好会や愛好会の活動が活発に行われています。

タクシーの車両を100台程度保有している会社や営業所であれば、約250名のドライバーが在籍しているので、ほとんどの運動系と文化系の同好会・愛好会があるはずです。

運動系では、野球、ソフトボール、ゴルフ、テニス、卓球、ボーリングなど、文化系では釣り、将棋、囲碁、軽音楽、写真、鉄道、落語などの人気が高いようです。

そして、これらの同好会や愛好会の活動も、早朝5時過ぎからの「アフターファイブ」に行われています。

運動系の同好会や愛好会では、月に最低でも1~2回は練習や試合が行われていて、朝の7時ごろにはお揃いのユニフォームに着がえて出かけて行きます。

ボーリングなどはもちろん全員「マイボール」。ユニフォームは会社名や名前も刺繍されいる本格的なもので、中には学生時代には体育会に所属していた人などもいて、精力的に活動しているようです。

試合の相手は、同じ時間帯に活動している同業者が多いようです。同じ会社の営業所や近所にある会社、個人タクシーの組合のチームなどとリーグ戦を行ったり、大会を開催しています。

練習や試合は翌日が休日となる「明け」の日に行われることが多いので、試合の時には人数を確保するために、勤務シフトの変更も行われます。

勤務が終わった後に、2~3時間は仮眠をとって練習や試合に参加する人が多いようですが、私は体力に自信が無いのでとても同好会・愛好会には参加ができそうもありません。

運動不足の解消に励む

タクシードライバーは乗務している21時間もの間、すっと同じ姿勢で座っているので、足腰や腹筋が弱くなり腰痛で苦しむ人も見られます。

そこで運動不足の解消のために、自転車やバイクを使わずに20分から30分の距離であれば、徒歩で通勤している人も多くいます。

電車通勤の人でも、自宅や会社の最寄駅から2駅や3駅分、時間にすると20分~30分の距離は歩いて、そこから電車に乗る人もいるようです。

私も同好会や愛好会に参加はしていませんが、通勤時や公休の日にはとにかく「歩く」ようにしています。

人間関係の構築に活用しましょう

タクシードライバーという仕事は、会社を出てしまうと約21時間の間ひとりで行動することになります。

私の場合には、この「ひとりでいる」ことが大好きなので、毎日心地よい時間を過ごすことができているのですが、人と交流することが好きな人には少々辛いかもしれません。

そのような場合には、この同好会・愛好会活動に参加して、同僚と人間関係を築いていくのもいいでしょう。

頼りになる先輩が見つかれば、公私共にいろいろと相談に乗ってくれるはずです。

ただし、このアフターファイブの過ごし方を含めて、タクシードライバーという仕事は、いろいろな面で自己管理が大切なのは言うまでもありません。

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